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コモド便り

COMODO NEWS

お子さんの見方
vol.2

どんなお子さんでも、できることとできないことがあり、得意なことと苦手なことがあります。一般的な発達と同じスピードで習得するものもあれば、早くに習得してしまうもの、逆に遅れて習得するものもあります。また、習得の仕方も人それぞれで、これは大人であっても同じことが言えます。例えば、肉じゃがを作ること1つにしても、レシピを見ずに母親に作ってもらった味を思い出し、材料を揃えどんな調味料が入っているかを想像して何となく同じような料理を作ってしまう人、料理本をよく読んで文字から情報を得た方が作りやすい人、テレビやアプリな どの動画から視覚的な情報を得た方が入りやすく作りやすい人、など様々です。同じ料理を作っても、1回目でうまくできる人もいれば、数回作ってうまくできる人もいるでしょう。また、卵焼きなどは1回目では中々上手に巻けなかったけれど、火加減や焼き時間、卵の量など、コツを掴むことで上手にできるようになった、というものもあるのではないでしょうか。
お子さんも同様で、「着替えること」「ご飯を食べること」「挨拶をすること」「お友達と一緒に遊ぶこと」など、幼児期・学童期に身につけておきたいこれらのことも、習得の仕方はそのお子さ んごとに違いますし、できるようになるスピードも違います。ですから、お子さんが苦手とするものであっても、身につけてもらいたい生活スキルがあるとするならば、一般的な方法だけではなく、そのお子さんにとって「わかる」方法に変えて習得してもらいましょう。
お子さんの得意・不得意も把握しておくと、支援もスムーズになります。「ある年齢になれば一般的に身につくスキル」も、それはあくまでも目安です。その情報は頭の片隅に入れつつ、目の前のお子さんに合わせて見てあげましょう。そうでなければ、「できるもの」と思っていると、それが できなかったときについ怒ってしまうものです。しかし、「できないかも」「苦手かも」という眼で見てあげていれば、「怒る」ではなく「丁寧にどうしたらいいかを教えていく」ことや「感情的にならないで子どもに接する」というやり方で、適切に伝えることができます。面倒くさいやり方ですが、少なくともその子どもは怒られることはありません。大人の場合、例えば日常的なスキルで40キロのマラソンが必要だとします。マラソンを得意としている人は「走るよ」「走っておいで」で達成できるかもせれませんが、普段から取り組んでいない、さらには体力 作りもコースも水分補給の仕方も知らない 私のような 人であれば、「できないよ!」「やりたくない!」とやる前から主張するのではないでしょうか。しかし、40キロのマラソンが日常的にやらなければならないものだとしたら、 私は 毎日が苦痛で取り組みも消極的どころかその場面から逃げてしまうかもしれません。どうしてもやらなければならないことだとするなら、まずは体力作りから、走るフォーム作り、そしてマラソンに
適したウエアやシューズの準備、ドリンクの準備、回るコースの下見、そして、1日1キロから・・というスモールステップで 積み重ねたいな、と考えます。そうすることで、5年後には40キロを走ることができるようになるかもしれません。
お子さんの場合、この見通しの組み立ては周りの人が導いてあげることになります。「はさみで切ってごらん」「朝は起きたら着替えます」「相手の気持ちを考えて」と一般的に当たり前だと思われていることも、苦手だったりやったことがなかったりするスキルは、急に言われても「やれない」ようです。一般的なハードルから少し苦手な人向けのハードルに下げてみてあげましょう。日常の生活スキルも、スモールステップで、お子さんにあっ た方法で継続して取り組んでいくことで、やがて「大人になったときに身についている」を目指して取り組んでいきましょう。

参考文献:石川道子著『そうだったのか!発達障害の正解子どもの育ちを支えるヒント』

vol.1
コモドの戸外療育

例年にない雪害で、対応に追われた1 月・ 2 月・・。やっと春の兆しが見えてき た 3 月は 、ほっと したことを思い出します。 この大雪のおかげか、公園に行けばいつもフカフカの雪で、お子さんたちにとっては絶好の遊び場となりました。 コモドは戸外療育を大切に、自然とエビデンス 研究で確かめられている証拠 を取り入れている療育施設です。
自然は今さら言うまでもないですが「
子さんたちがさまざまなことを試しながら成長できる絶好の環境」で
あり、お子さんが生来もっている好奇心と、動き回ることへの自然な欲求について満たし、さらには感覚を刺激、太陽の光で心身の健康を増進、探求心を育み学びを支える基礎を作ります。コロナ禍が長引き益々家庭で過ごすことが多くなった今、我が子も然りネットやゲーム、テレビで余暇を費やす時間が自然と増えていますが、コモドへ来て、先生やお友達と外で目いっぱい身体を動かすお子さんの姿は ¨ 生きる力 ¨ をたくさん感じさせてくれています。
ただ、療育専門施設です。近年 の研究結果による環境の設定や工夫も欠くことができません。お子さんに覚えてほしいことはイラストや文字にした視覚グッズを利用し、負荷を減らすために睡眠・休養をしっかりととってもらうようご家庭と連携、疲れている時にはリラックスして発散できる活動を用意、そして刺激を減らした学習環境を個々に応じて設定するなど、様々取り組んでいるところです。
言葉の発達と戸外活動には密接な関係があります。というのは、自然には、子どもの言葉の発達を助ける多くの要素がありますが、重要な点は、自然はまだ発語のスキルをもたない幼いお子さんに さえ、目の前で見たことを誰かに話したい、という衝動をもたらすことです。脳には、身体の動きによって刺激される中枢がたくさんありますが、実は言語中枢もその 1 つです。 戸外活動ではでこぼこな地面を歩くなど、多様な運動が求められますが、その動きは言語中枢も刺激して言葉の発達を支えていると考えられます。言葉を習得するというのは、単に単語を覚えることとは違います。子どもはその言葉が意味することを体得し言葉を習得しているのです。
言葉とその意味は、感覚・運動刺激を通して獲得されたものなので、脳内で言語と運動は密接につ
ながっています。例えば、私たちが「蹴る」という言葉を発するとき、脳内では言語中枢だけでなく運動中枢も同時に活動します。「誕生日」と言えば、「嬉しい・楽しい」といった 感情をつかさどる部分も活動します。言葉は、単に文字や音としてではなく、それに応じたこころの動き、身体の動きと併せて記憶されているのです。だからコモドでは、体験的な遊びを通して、 実感を伴った言葉のやりとりをお子さんとしています。部屋の中に閉じこもっていては刺激されない感覚を、外に出てたくさん刺激し、発達へとつなげていきます。
お子さんにとっては、お部屋での自由遊びの時間は、好きな玩具でそれぞれ遊べますから、とても楽しい時間です。戸外活動へ向かう時には、その遊びを一旦やめて、活動を切り上げるのですが、そのタイミングはお子さんによっては苦手な時間となることが多く、いわゆる ¨ お子さん にとっては絶望的に感じている ¨ と言われているほど、促しに大人側の工夫を必要とする時です。戸外活動に行くことは、様々なスキルをフル稼働することで達成できていて、決して ¨ 当たり 前 ¨ にできるものではない と、 日々お子さんたちから学んでいます。

参考文献:『北欧の森のようちえん 自然が子どもを 育む~デンマーク・シュタイナー幼稚園の実践~』